[ジャガイモの育て方]

[ジャガイモの育て方]

1,ジャガイモとは

ジャガイモ1
和名ジャガイモ
英名potato
学名Solanum tuberosum
科・属ナス科ナス属
原産地南アメリカ アンデス山脈

日本では「馬鈴薯(ばれいしょ)」と呼ばれることもあります。
世界中で栽培されており、なじみの深い野菜ではないでしょうか。

あもん
あもん

保存が効く野菜でありながら、調理の幅が広く、
地域によっては、主食になることもあり、万能な野菜ですね。

2,栽培の基本ステップ

ジャガイモ2

1. 土作りと準備

ジャガイモにとって水捌けは重要です。水捌けがよく、日当たりのよい場所を選びましょう。
ジャガイモは弱酸性の土を好みます。(pH値は5.0〜6.2)
pH値が7.0を越えると「そうか病」のリスクが高くなるといわれています。

土壌のpH値がpH5.0以下の場合は、苦土石灰を1㎡当たり100gまきます。
pH5.0~6.0の場合は、微量要素の補給のために苦土石灰を1m²当たり50gまきます。
pH6.0以上の場合は、苦土石灰をまく必要はありません。

植え付けの2週間前を目安に土壌を整えておきましょう。

2. 種芋の選び方と芽出し

種芋が病気やウィルスに感染していると、せっかく苦労して育てたジャガイモも
その症状を引き継いでしまうので、無菌の種芋を選ぶことが大切です。

基本的には市販の種芋を使用すればOKです。
興味のある方は「検定イモ」を選ぶのもいいかもしれません。

植え付ける前に、光を当て芽を出しておくことを芽出しと言います。
芽出しをすることで生長がスムーズに進みます。

種芋をカットして使用する場合は、切り口を乾かしてから植え付けましょう。

3. 植え付けと育て方

植え付けは、種芋の切断面を下にして
株間30cm、深さ10cm程度を目安に植え付けましょう。

ジャガイモが土から出ないように時々土寄せを行います。
土から出て日光を浴びたジャガイモは緑色になり、「ソラニン」など有毒物質を含むので注意です。

4. 収穫のタイミング

5月から6月の梅雨の前ぐらいを目安に収穫します。
花が咲いた後に、茎がしなびてきたら頃合いです。

少量掘ってみてジャガイモの生長具合を見て決めてみて下さい。

3,病害虫対策

ジャガイモ5

1. そうか病

  • 症状: 塊茎に5~10mm程度のコルク化した病斑が発生します。食味は変わりませんが、見た目が悪くなり商品化できなくなります。
  • 予防・対処法:
    • 感染している種イモを使わないようにしましょう。消毒した種イモを使用することで病原体を減らせます。
    • 連作を避け、土壌中の栄養バランスに偏りが生まれないようにしましょう。

2. 乾腐病

  • 症状: 塊茎内部が黒変〜褐変し、水分や養分の流れが阻害されます。
  • 予防・対処法:
    • 消毒した種イモを使用し、連作を避けましょう。
    • 植物に傷をつけないよう注意し、センチュウ対策を行いましょう。

3. 軟腐病

  • 症状: 地下部から腐敗が始まり、下葉にも水浸状の病斑が現れます。
  • 予防・対処法:
    • 土壌の水はけを良くし、地温の上がり過ぎに注意しましょう。
    • 収穫時に雨の日を避け、貯蔵中は高温多湿な状態にしないよう注意しましょう。

4. モザイク病

  • 予防・対処法:
    • アブラムシの飛来を防ぐためにマルチやトンネルを使用しましょう。
    • 感染した葉は早めに除去し、他の葉に触れないようにしましょう。

5. 青枯病

  • 症状: 葉が青々としたまま株の一部が萎れてしまいます。
  • 防除方法:
    • 発病した株は早期に引き抜き、適切に処分しましょう。
    • 連作を避けましょう。

4,保存

収穫したジャガイモは、直射日光を避けて乾燥させて、なるべく風通しの良い場所で保存しましょう。
農家だった祖父がよく物置の暗く、それでいて湿度の低い場所で保存をしていました。
これは、なるべく長く保存するための知恵でもあったようですね。

現代では、なかなかそうした場所を確保しにくいですが、
紙袋などに入れてなるべく日の当たらないようにし、湿度を高くしないようにすることで
多少は長持ちさせることができそうです。

ジャガイモも呼吸をしますので、ビニールの袋での保存はおすすめしません。
湿気が貯まり、腐る可能性が高くなります。

5,おわりに

ジャガイモは比較的育てやすく、何と言っても子どもと一緒に収穫するのが楽しい!
そういった理由で毎年のように育てています。

料理の幅も広く、保存も聞くので便利です。
プランターでも挑戦できるので、気になった方は是非挑戦してみてくださいね。